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江の島浦々のミステリーより抜粋4


「チリ濡るウォーカー」木の章より
 京都の北に、ラクシュミーが再生したのではないかと想像される痕跡がある。深山にたたずむ鞍馬寺の金堂においては、中央に毘沙門天、向かって右に千手観音、左に護法魔王尊の三身を一体とした本尊を拝むことができる。鑑真和上の弟子の鑑禎(がんてい)が西暦七百七十年に草庵を開き、毘沙門天を安置したのが鞍馬寺の創始とされるので、そうとうな古刹である。
 毘沙門天はインドの夜叉の軍神であり、千手観音はヴィシュヌ神の化身とされ、最後の護法魔王尊は金星から地球に来た地球外生命体だという。この物語の主人公のラクシュミーは仏教の世界では名を変え、吉祥天と呼ばれている。毘沙門天は吉祥天の夫の名であり、ヴィシュヌはラクシュミーの夫の名である。ということは毘沙門天とヴィシュヌ神は同一となるはずだが、そうでない所が神様の世界の不思議である。毘沙門天はインドではクベーラとされている。護法魔王尊は、背中に羽を持ち鼻が高い、いわゆる烏天狗ではないかといわれている。
 鞍馬の天狗はそもそもは烏天狗であり、鼻の高い我々になじみのある普通の天狗よりはずっと長い歴史を有する。その姿の異様さからインドのガルーダを模したものだともいわれるが、定かではない。それにしても、本尊のひとり護法魔王尊は何者なのだろう。彼の故郷の金星はヴィーナスの名称でよばれ、アフロディテの星である。日本書紀には不可解な著述があるといい、西暦六百三十七年のある日に流星とも雷鳴ともつかぬ光が鞍馬の地に走り、天狗が生まれ出たのだそうである。毘沙門天・千手観音・護法魔王尊の三身一体ということは三身が同一ということとなり、神様の世界はますますもってわけがわからないことになる。
 鞍馬寺の宝物館には、平安時代の作品である国宝の木彫立像三体がある。毘沙門天と脇侍である吉祥天、善膩師童子(二人の間の子)である。三体いずれもトチの木の一木彫りで白木であり、等身大の勇壮な戦士、毘門天を小さめの二体が守っている。
 有名な鞍馬の火祭は、鞍馬寺の境内にある由岐神社の例祭であるが、そのおびただしい数の松明は、先に述べたインドの火祭ディワーリーに相似する。ディワーリーはラクシュミーのお祭りなのである。
 南極大陸でラクシュミー(アフロディテ)が殺害された後、ガルーダはアムリタを求めて、彼女の遺体を背負い、この鞍馬の地に飛んできたと思われる。この寺の開祖の鑑禎は鞍馬山に入り、宝の鞍を乗せた白馬の姿と女形の鬼を見たという話が、鞍馬寺に伝わる縁起に記されている。宝石で飾られたラクシュミーの遺体を背負った羽毛の空飛ぶガルーダを、「宝を乗せた白馬」と見誤った可能性はないだろうか。鑑禎は初めてガルーダを見て、女形の鬼である般若を思い浮かべたのではないだろうか。女が怒り狂って顔を紅潮させ口を尖らす様子が、ガルーダの様相に酷似してくる。
 アマチャヅルは野山に自生し、その葉を煎じたアマチャヅル茶はサポニンが含まれ泡立ちやすい。鎮静効果があるとともに、強壮剤としても効果がある。