3. 基本戦術を支える振りの技術

3.8 ナックル系に対する返球

ここでは、第5部の「異質ラバーに対する戦術」の粒高や表ラバーに対する重要な返球技術となる打ち方を紹介する。
球を遠くに飛ばすには、球の回転を横回転に変えるとともに、球との接触時間を大きくとることが必要だ。 接触時間が長いと球の速度が速くなり、遠くに飛ばすことが出来るのだった。
接触時間の長さに応じて「粒高に対する振り」と「表ラバーに対する振り」の2種類の打ち方がある。 粒高に対する振りは、表ラバーの振りよりも接触時間が長い。

3.8.1 粒高に対する振り

相手のラバーが、粒高や表一枚やアンチ等の回転も飛びも小さいラバーでは、相手の回転や飛びの反力を使えない。
その為に球をカーブやシュートの様にフリスビー回転にして飛行距離を付けると同時に、 球との接触時間をより大きくとり、速度を上げる必要がある。
次の例はラケットヘッドを前方に倒して、球の側面を前方に擦ることによって、カーブやシュート回転を与える振り方だ。

フォア側のカーブ回転

粒高ラバーへのカーブ回転

バック側のシュート回転

粒高ラバーへのシュート回転

次の例はラケットヘッドを前方に倒して、球の前後軸を右側あるいは左側から上方向に擦ることによって、FコークやHコーク回転を与える振り方だ。これは相手が前方方向に飛ばす時にナックルを与えるのと同なじ効果があるのだ。

フォア側のFコーク回転

粒高ラバーへのFコーク回転

バック側のHコーク回転

粒高ラバーへの句コーク回転

もどる

3.8.2 表ラバーに対する振り

相手のラバーが、表ラバーの様に飛びは大きいが回転が小さいラバーに対しては、相手の回転反力を使えないので、 それを補う必要がある場合の打ち方だ。
球をカーブやシュートの様にフリスビーにして飛行距離を付けると同時に、 球との接触時間をより大きくとるが、粒高の時の様に長く持つとテーブルアウトしてしまう。次の例はラケットヘッドを上方にして接触時間を短めにして、球の側面を前方に擦ることによって、カーブやシュート回転を与える振り方だ。

フォアのカーブ回転

表ラバーへのフォア側カーブ回転

フォアのシュート回転

表ラバーへのフォア側シュート回転

バックのカーブ回転

表ラバーへのバック側カーブ回転

バックのシュート回転

表ラバーへのバック側シュート回転

次の例は軸方向の回転を加えるのだか、ラケットヘッドを上方に倒して接触時間を短めにして、球の側面を前方に擦ることによって、Hコーク・カーブやFコーク・シュート回転を与える振り方だ。

バックのHコーク・カーブ回転

表ラバーへのバック側Hコーク・カーブ回転

バックのFコーク・シュート回転

表ラバーへのバック・シュート側Fコーク回転

もどる