このページの最終更新日は2009/11/03です。
このページでは平成12年度猟期に於ける狩猟を通じてドイツポインターの活躍をご紹介します。
猟期は平成12年11月15日より平成13年2月15日までです。
11月24日勝手に咥えて来た半矢の鴨この鴨は一月くらい我が家で暮らしていたが、餌を喉に詰まらせて死んでしまった。
平成12年11月15日の日記より
今年の解禁日は水曜と言う事で少し油断したせいか、いつもの猟場に6時半に着くと(去年の12月15日参照)又しても先を越されてしまっていた。
しかし、今年は去年とは違う車なので別な人の様である。車も多摩ナンバーで東京から来たようだ。仕方が無いので一つ奥の畑まで登る事にする。今年は去年より暖かく未だ草が青々として気を削がれる。浮かれて飛び回っているのは犬だけである。雌キジを踏み出しで出しただけでここは終わる。それから尾根伝いに最初の目的地へ下る。
途中谷が競りあがってくる所で何のにおいを採ったのかベルが谷に下りてゆく。程なく見事な雄ヤマドリが目の前5メートル位を飛んで反対の谷に消えていった。鉄砲は折ったまま弾も入っていないのでそのまま見送る。それから本命の畑を見晴らす一番高い所まで来たが誰もいないので少し安心する。
ゆっくり回ると2時間くらいは掛かるが、あまりゆっくりしていると8時半を回ってしまうので今の場所から真っ直ぐ畑を横断して左側の縁を回り、今の場所まで帰ってくるコースを取る事にする。NHKの朝ドラが終わると農家の人が現れるのでそれまでに決着をつけたい所である。畑を横断した所で朝の車の持ち主と出会う。ベルは人と話し始めるといつもは呼び戻しが悪いのに必ずそばに来ていい子にしている。ベルを座らせて話をしていると車の持ち主の飼い犬のブリタニーが来て近くをかぎ始めて雌キジを出す。話をしていたらコジュケイの群れを3つ出したと言っていた。確かにコジュケイの繁殖は良かった様である。
この後、分かれて畑の縁に沿って行くと一番奥まった所でベルが臭いに着いて雄キジを出すが、ひねキジで一瞬姿を見せただけですぐ谷側に消えてしまった。こっちはと言うと葛の蔓に足を取られて悪戦苦闘しているところであった。
その後飛んできたキジバトを2発目でやっと落し、すっかり2羽目の事など忘れていて弾を詰め替えてい無かったので、気が付いた時にはるか遠くに行ってしまっていた。
その他には出会いも無く、ベルも疲れたようなので近くの河原に降りて水浴びをさせようかと思って行くと、コジュケイが鳴いているのでついつい鉄砲に弾を込め前進を指示する。ベルはすぐにポイントに入り、出すのを待っているとじきにコジュケイを出す。このコジュケイは川を渡って対岸に飛ぼうとするので、難なく初矢で落とす。
解禁日の猟果
平成12年11月18日の日記より
やはりキジをどうしても獲りたいと思って再び解禁日と同じ場所へ行く。又しても同じ車が止まっていて先を越されてしまう。しかし今日はそのまま攻める事にする。 山道を10分ほど登って畑に出る。下から前回オスキジの出た所に向けて耕作放棄された畑の中を進み、何も出ないので尾根に出て左下に畑を見ながらゆっくり下り、途中でこの先は何も出そうも無いので左の畑側に下るつもりで前に行ったベルを待っていると、いつもすぐ戻って来るベルが5分経っても戻って来ないのでしびれを切らし、犬笛を吹いても反応がなく仕方なくそのまま尾根を下り始めようとするとすぐ10メートルほど先のひざ頭ほどの草薮の中でベルが動き、こんな所に居たのかと思った瞬間オスキジが飛び出し、うまい具合に左の畑側に飛んだのですかさず安全を外し撃ったが初矢失中、二の矢で落とす。
ベルに落ち草当たりを探すように命じて一年ぶりにキジを咥えさせる事が出来た。この時キジが右側の谷へ下っていたら多分撃つチャンスは無かったと思うし、キジを抑えていたベルのおかげであった。
ピンクのラインに沿ってキジが飛び×印で初矢を失中すかさず二の矢で落とす。
結局この後キジとの出会いが無いまま猟期も12月入った。
12月に入ると急に寒くなりカモが渡りだしてきた。その後さらに東北地方に大雪がつづき終猟まで週に1羽(出掛けるのが週一)の割合でカモが獲れだし、時間の掛かるキジ場へは足が遠のき家から10分あまりのカモ場に通うようになった。そして午後は空気銃のデータ集めをして過ごした。
流し猟の場合、まず鴨場に着いて行う事は犬を後付して川を覗くことから始まる。
この時射程内から飛び出した鴨を狙う。
次に葦の間に隠れている鴨をベルに追い出させる。
休みの土、日は鳩やニワトリの世話が忙しくいつも9時から10時の間に出掛けるようになり、大体三番手でカモ場に入るのだが会う人はみんな帰る人で、その後も人に会う事もめったに無く、いつもカモはもう出ないのではないかと思ってしまうが、カモの臭いがある限りベルは川岸をちゃんと射程距離内で、上流から下流までくまなくカモが飛び出すまで走りつづけ、時にはポイントまでして教えてくれる。
人に追われ続けられたカモは用心深くなり、ちょっとやそっとでは飛び出さなくなりカモが大好きな犬で無いとなかなかカモを出せない様である。しかし、カモ好きな犬は非猟期(特に夏場)にカルガモを咥えて来てしまうので気を付けないといけない。咥えられて来たカモはショック状態になっているが、一羽になってしばらくすると元気に泳ぎ始める。
川によって運ばれてくる鴨の臭いを嗅ぎ分けている所
平成13年1月21日の日記より
夕べより雪が降ったので家の前の道路の雪かきやらで11時頃やっと川へ行く。一人の足跡が有ったが、犬の足跡も無く川沿いに行った様子も無く、何が目的なのか良く分からなかった。
クリーク中央に入る。ベルは臭いを取ってやる気満々である。しかも足元には2号の薬莢があり、前日にでも誰かが発砲したようである。さっそく拾ってポケットに入れる。ベルの動きの割には何も出ないのでクリークを渡って中州に出る。するとすぐ目の前でベルがポイントしているので近ずくとベルが動き、鴨がアシの間から対岸に向って泳ぎだすのが見えた。すかさず初矢を放つと頭が下ったが、そのまま泳いでいくのでベルを呼んで二の矢を放つと姿が見えなくなってしまった。しばらくするとベルが下流のアシの間から鴨を咥えて来た。
落ちていた薬莢はこの鴨を撃ったもので、半矢で回収出来なかった様である。鴨は二の矢を浴びた後、潜って何とかこちら側に戻ってきて隠れている所を咥えられて息絶えたようである。
降雪後の河原、中央にベル
今年の猟期は始めかなり暑くて暖冬のまま終わってしまうかと思われたが、後半寒くなり鴨猟には良い年になった。しかし、数年前銃猟禁止区域が急に増えてからこの狭い河原にハンターが集中するようになり、半矢の回収が増えたのと、今年はついに一度もオスキジを見ることは無かった。
心の中はもう別な獲物の事しかないベル
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