野生鳥獣の鉛中毒


このページの最終更新日は2009/11/03です。

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このページでは狩猟者の立場から鉛中毒に付いてご紹介します。

  10年位前より水底に沈んでいる鉛散弾を餌と共に飲み込んだ白鳥や鴨の鉛中毒が一般的に知られ、最近では北海道のエゾシカ猟で全面的に鉛弾の使用が禁止されている。これは肉を取った後の残滓を放置するハンターの行為により、それを餌としたオジロワシの鉛中毒による大量死が原因となっている。

  平成12年度猟期からは神奈川県内でも酒匂川の静岡県との県境近くでは鉛散弾の使用が禁止され、その後鉛散弾禁止エリアが拡張されると思っていたがそのままとなっている。もうすでに神奈川県内のほとんどの鴨の生息域が銃猟禁止になっているのでこれ以上拡張する意味が無いと 言う事だと思うが、相模川下流部に残された一部銃猟可能部分についても早急に鉛散弾禁止にすべきであ る。

*平成15年度猟期より相模川は全て銃猟禁止となりました。  

  また今年は伊勢原射撃場が鉛回収の為、二年間の改修工事に入り休業してしまった。ひとえに鉛が環境に及ぼす影響に配慮した結果だが、実際どのような影響があるのか公表されていない。我々ハンターからすれば狩猟の永続性と 言う観点からすればどちらも歓迎すべきことである。

* 伊勢原射撃場は早くて平成19年再開予定です。

  さて、私自身去年(13年度猟期)より代替装弾と呼ばれる軟鉄やタングステンマトリックスを使った非鉛散弾に切替え、今年からは全てこれで猟を行っている。鴨でもキジでも時々体内から一年以上前と思われる鉛粒が出て来る事が有る。その部分が変色して肉が鉛に侵されていると 言う訳では無く、鉛を核にして一緒に入り込んだ羽毛も交じり回りを2ミリ位の厚みで黒ずんだものが被っている感じである。取り除いた後の肉は食べてしまうが、鉛中毒の危険性も無いわけではない。特に心配なのはこの時期我々と同じ獲物を狙っているオオタカやハイタカである。 特にその年巣立った若いたオオタカが猟犬の後を追って狩をする時も有る位で、どこかで我々の動きを見ている様である。半矢にしたり失中したキジやキジバトを追い返してくれることも有るが、これはあくまで我々から逃げて行った獲物を先で待ち構えていて横取りしようと思っているとしか考えられない。

散弾.gif (48712 バイト)


左がタングステンマトリックス、右が軟鉄どちらも通常の狩猟用鉛散弾の二倍の1発200円とかなり高め

  平成11年度の記事にベルが崖下に向って反応を示している写真があるが、平成10年にここから出たキジにはうまく木立を使い逃げられてしまった。この時は失中だったが、80メートル先の林の中に逃げ込んだ。そして飛び出した時と同じくらい大きな声で二度鳴いたので、ベルに探させようと思いそちらに向うと今度はまた二声鳴いてこちらめがけて一直線に飛んできた。戴きと思い狙いを付けると、その 背後に オスのオオタカが見えたので狩猟中止、オオタカはこちらに気づくと少し離れた木に止まったがしばらくして消えてしまった。よっぽど人よりタカが怖かったのだろう5メートルほど手前の藪に逃げ込み、その後中々藪から出なくて苦労したが戴く事が出来た。よく猟期になると散弾銃で撃たれたオオタカのニュースを聞くがこんな時に撃たれてしまったのだろう。(当然違法行為である。)空気銃猟でもせっかく来た鳥が一斉に逃げて行ったと思うと獲物を逃がしたハイタカが代わりに枝に止まることも今まで2回あった。 私の様に空気銃での出猟回数が少ない人間で2回はかなり多いと思う。空気銃専門でやっている人はもっと出会いがあるはずである。


(平成14年12月7日作成)

  ついに空気銃の世界にも非鉛弾が誕生した。前から有ったかも知れないがやっと見付けた、アメリカ製の物である。早く日本でも売り出してもらいたい。ハイタカの話を先に書いたが、半矢の獲物をハイタカが捕獲して食べる可能性は十分考えられるので空気銃の性能は落ちても絶対必要である。


(平成17年3月15日作成)

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