作成2007年12月26日
このページの最終更新日は2009/11/03です。
主題「自主規制に関するお願い」
このページでは一般の皆さんから寄せられた苦情から鷹狩り関係者に対しSELFREGULATION(セルフレギュレーション:自主規制)の実施に付きお願い致します。他人事では無く確実に実施していかないと今後、鷹狩り自身がその存在を失う事になりかねない事態になります。セルフレギュレーションとは、鷹狩りの永続性を考えた自分達で作る「鳥獣保護指針」とでも言う物です。以下はあくまで私の案ですので各自にあった方法で実施頂ければ幸いです。
1.鉄砲を使う銃猟では法的規制により多くの規制を受けていますが、こと鷹狩りに関しては野放し状態です。この為、鷹狩人口の増加と共にそれを目撃した人からの苦情も増えて来ています。このまま自主規制を実施しないまま放って置くと大変な事になりかねない状態です。まず、一般の方から寄せられた苦情に付き要点をご紹介します。
1)街中(人目に付く場所)を流れる川で鴨を狩っていた。非常識だ。
2)捕獲した鴨をぶら下げて歩いていた。可哀想だ。
3)餌をあげて可愛がっている鴨を殺された。
4)川の土手に車を止めて迷惑だ。
5)勝手に畑に入って鷹の仕込みを行っている。
6)駐車してあった車が移動した後に鳥の骨と羽根が落ちていた。
7)公園で鳩を殺している。
8)徒党を組んで畑を歩いていて恐ろしい。うるさい。
9)鷹狩りの実演を見に行ったら目の前で鳩を殺した。残酷だ。
2.要約すると上記が寄せられた苦情の中身です。
・ 多くの場合、街中や郊外の人目に付く川に安全を求めて来た鴨を鷹狩りの対象としている事に対する非難です。その上、捕獲した鴨を自慢げにぶら下げている等の行為に対する批判もあります。例え畑の用水路に居る鴨でもこれらの鴨を散歩の途中で見る事を楽しみにしている人もいますし、それが良いかどうかの判断は別ですが、鴨に餌をあげている人の鴨まで狙うような行為が見られると言う事です。特にカルガモは1年を通して人家近くで繁殖しながら生活しています。例え法的に違反でない行為で有っても殺生を他人の目の前で行う事は社会常識から外れる行為です。
・ 上記の5)と6)に関しては実際に連絡を受け現場を確認しましたが、男女二人が冬季間で使っていない田圃に入って長時間に及んで鷹の訓練を行っていたそうです。そしてその人達の帰った後、駐車してあった場所には羽ずると鳩の羽が捨てて有りました。本人達はカッコイイと思って人目に付く場所で行っているかも知れませんが、全ての人がそれを良しとは考えていません。
この場所は私も据え回しに使う事も有りますし、鳩小屋が近くに有り決して鷹を飛ばさない様にしている場所ですが、何も状況を知らない人が来て勝手にこの様な事をして地主や地域の人は憤慨しています。
・ 次に多いのが公園で鷹の仕込みをしていると言う事です。人によっては関心して見ているかも知れませんが、中には我が物顔に公園を使う人や、鷹が飛んだりする事に恐怖感を抱く人、偶然鳩が殺される現場を見たり、呼渡りの時の鳩の羽ずるや肉に嫌悪感を抱く人がいます。我々にとって殺生は馴れっこになってしまって感じなくなっているかも知れませんが、一般の人にとって生き物が殺されると言う行為は日常的では有りませんし、公園等の狩猟禁止場所での殺生はいかがな物でしょうか。また、実演でこの様な行為を行った場合も公園法等の同じだと思いま趣旨に反すると考えます。
・ 鷹を据えた多くの人(徒党)が川や畑、休耕田を歩き周り恐ろしいと言うものです。普段見慣れない大勢の人が集まって畑の中や藪の中を歩き回る事自体一般常識から考えて異常ですし、棒を持って藪をたたいて騒音を出し、近隣住民の人達は迷惑をしています。
・ 啓蒙活動の一環として苦労されて鷹狩りの実演を行っている方々がいますが、それを見学した人の中には鷹狩りのすばらしさは理解出来てもその残忍さに驚く人がかなり居るようです。鳩を殺す場面を目の前で見せられたのでは仕方有りません。折角鷹狩りのすばらしさを伝え様としても鳩の命を犠牲にするような鷹狩は現代社会に必要の無い遊びと受け取られてしまいます。実演者の考えとは逆に鷹狩り反対派をも生み出しているとも言えます。
3.SELF REGULATION の提唱 (最低限守って貰いたい事:)
・ 関係者以外の前では狩猟行為は絶対行わない。
・ 人目に付く場所での鴨猟(狩猟全般)は一切行わない。
・ 捕獲した獲物は速やかに背嚢(ハイノウ:狩猟用ベストやジャケットの背中に付いている獲物入れ)又はバックに入れ人には見せない。(自慢げにぶら下げたり、写真を撮っている人がいたそうです。)
・ 農作物の無い畑でも地主の許可が無いのに長時間居座らない。(他人の土地を訓練に使わない。)
・ 公園内では一切の殺生行為(訓練の為に鷹に鳩をつかます等も同じです)を行わない。(例え、公園管理者の依頼による実演でも方法を考える必要が有ると思います。)
・ 短時間でも通行の邪魔になるような(目立つ)場所に車を放置しない。(一般常識として。)
・ 獲物の残滓(ザンシ:内臓や毛、羽根等の獲物のかす。)は適切に処理する。(持ち帰るか穴を掘って埋める。)
・ 徒党を組んでの鷹狩りは行わない。(基本的には1人で行う。)
・ 自分の所有物の鳩等を殺す場合で有っても人には見せない。
※動物の愛護及び管理に関する法律」(動物愛護管理法)との関連も出て来ますので注意して下さい。
以上は鉄砲を持って同じ事をしたらすぐに警察に通報される様な事ですが、例え鷹狩でも最低限の節度を持って行動して貰いたいと思います。鷹狩りと狩猟の永続性と言う観点からもまじめに考えて頂いて一人一人が獲物の数を競う様な古くより鷹匠として一番蔑まれる猟師と呼ばれる行動は行わず、節度を持った行動をお願いします。
我が家から5分も歩くとすぐにカルガモが泳ぐ農業用水路が有りますが、この鴨は今まで狙った事は有りません。
ここには1年を通じて4羽のカルガモ(二番:ツガイ)が居着いて繁殖をしています。すぐ横は道路で、車も良く通りますし、すぐ隣には県営のアパートが有りますが、時間によっては人に気付かれる事も無く狩る事も可能です。距離にしたら5mも離れていませんが、この様な場所で狩る事は非常識と考えていますし、この様な鷹狩り向きの条件の良い場所は街中に他にも幾つも有ります。しかし、周りの環境を考えて鷹狩りは行っていません。人家近くの狩り易い場所や猟獲(数)だけの為にカルガモやコガモ等のカモ類を狙うのは恥かしい事だと思います。
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