吉田流の系譜

 

作成2006年4月17日

このページの最終更新日は2010/04/13です。

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主題:「鷹狩の近代史


副題:吉田流の系譜

 今でも吉田流を名乗る人々が居るが、ここで紹介する吉田流と繋がりが有るかは分からないが、探っていくと吉田流の嫡流は八代徳川吉宗公の代に完全に葬り去られている事が分かる。但し、吉田流に限らずそれ以前の鷹の家はかなりの数がその道を奪われて居る。その代わりに紀州から連れて来た鷹匠や 、新しく鷹匠になった家臣に取って代わられて幕末まで続く事になる。しかし、吉田流は門流(門人の流派と言う意味)として紀州から来た鷹匠に受け継がれ(これも吉宗公の命令だろうと思うが)、門主は千駄木、雑司が谷で交互に出し、最後は千駄木の同心で幕末を迎えている。今ならば個人的に鷹を飼い伝統を残す事も可能だが、鷹を飼うことが出来なければついには滅んでしまう技術である。「吉田門流」に付いてはまた別な機会に書くとして話を進めましょう。

  さて、大抵の図書館に置いてある「寛政重修諸家譜」と言う徳川家の家臣団でも将軍にお目見えの許された旗本と呼ばれる人々の各家の系図を纏めた本の現代語訳により、吉田流関係者を選び出し、纏めて見る事とした。 下の系図で薄い緑色が江戸時代以前の人々で、織田信長に仕えている。一番上の家久が吉田流の祖とされる人物である。次に薄い赤色の家隆だけが織田、豊臣、徳川と三家に仕えている。さらにこの「家隆」だが、家康公から次に尾張徳川家に仕えている。尾張徳川家に伝えられた吉田流の祖と見るべきではないだろうか。但しその子、種久は家康公に仕えている。次に薄い黄色は徳川家に仕えた鷹匠クラスの人々になる。そして五代綱吉公の天和二年(1682)三月二十一日に一般に「生類哀れみの令」(実際にはこの様はものは無い)と呼ばれる一連の偏狭的な考えに基づいた政策から鷹匠と言う職制が廃止になり、小十人に役目替えされたり、御家人に落とされたり、中には制裁の為か犬の世話係りをさせられたりと、受難の時代を迎える事になる。その後八代徳川吉宗公が享保二年(1717)鷹狩りを復活して、やっと日の目を見る事が出来るかと思った後も吉田姓では誰一人として鷹匠には戻れなかった。


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吉田流は「吉田家久」より始まり、実際ならば上の表の家久からの縦の線に並ぶ本家筋の人々がその嫡流になるはずだが、宮内省編「放鷹」では家久の次男、家為の分家筋が嫡流となっている。(下表)しかし、門流から見るとその口伝書の発行元は多右衛門であり、本家筋の人でなければ名乗れない名前になっている。放鷹では「嘉」の誤りかと注記を加えているが、(多右衛門では無く、嘉右衛門の意)この注釈は歴史資料と整合が取れていない。詳しくは吉田門流の系譜で明らかにしたい。

※この中では血筋に関しては本家、分家、流派に関しては嫡流、庶流の使い分けをしています。


 さて、上の表からすると本家筋においては種明の代で格下の番士に落とされ、享保9年に次の種益の代(父親の種信は家を継いで居ない)で左遷されて甲府勤番に回されてしまう。さらに同じ享保九年に相次いで分家の両家も西の丸、二の丸勤めに変えられてしまっている。どう考えても吉宗公による吉田の本流潰しと考えたくなる。これにより紀州系吉田流の鷹匠のものにする事が出来たのではないか。享保になり、鷹狩りが復活されたのに鷹匠になれなかった吉田本家の無念は計りしれないものが有ったと思われる。

※実際は多くの鷹匠系の家々は復職が出来なかったが、その中で御鷹匠同心は復職していった。


 下は宮内省編「放鷹」に記載されている吉田流嫡流の系図だが、これに付いて私がとやかく言う立場ではないが、多右衛門を名乗っている本家筋の人々が私には嫡流に思えてならない。それは門流伝承経路を考えるとはっきりしてくる。
 

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 上記の吉田家の他に、やはり鷹匠をしていた吉田家が三家存在するが、それが下の家系図である。こちらも同じ運命をたどっているのでご紹介いしておく。但し、元は同じ出だと考えられるが、系図では確認できない。しかも、中央の正次の系図は五代目からは格下の御家人に落とされ、記録にも残らなず、埋もれて行ってしまった。


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 次回は「吉田門流」を予定しています。家元としての吉田家は名前だけになったが、門流がどの様に受け継がれて幕末を迎えるかまでを検証してみたいと思っています。

※吉田流に関しては、また別の機会に詳しく発表したいと思います。


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